日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2021年8月9日あがり症克服のために声に出して練習しよう!

私はアタックスグループが主催する「社長塾」に講師として定期的に登壇して、話し方やコミュニケーションの取り方などについて講義をしています。先日、この社長塾を卒業した人から嬉しい報告をいただきました。

その人は、ある会社の後継者で数年前から社長に就任されています。就任以降、経営者の集まりや同業者の会合などで話をする機会が増えましたが、人前で話しをすることが大の苦手で、今まで極力避けてきました。しかし、最近、どうしても人前で話をせねばならなくなってしまい「どうしよう~」と思った時に、社長塾での私の講義を思い出したそうです。そしてその通りに実践したところ自分が納得できるスピーチができたとのことでした。



社長塾には、社長に就任されている方やこれから就任される方が参加されています。経営者は人前で話すことが得意な人が多いと思われがちですが、実際は人前で話すとあがる、という人が案外多いのです。冒頭の社長が例外ではないのです。

さて、私がアタックスの社長塾で行ったことは日本話し方センターの2日間集中セミナーで行っていることの縮約版でした。事前に用意した2分間の「失敗談」を約90分、声に出して何度も何度も練習してもらったのです。因みに、日本話し方センターでは話をする前の充分な準備として、時間を計りながら30回以上声に出して練習することをお願いしています。これによって、あがりが抑えられ、「え~、あの~」といったことばぐせも少なくなります。90分集中してやればその効果を実感してもらうことは可能なので社長塾でもやっていただいたのです。そして声出し練習の後、一人ひとり会場の前に立って発表してもらいました。その結果、皆さん、見違えるように堂々と大きな声で話をされました。冒頭ご紹介した社長はその時の練習を思い出して、会合でのスピーチの前にしっかりと声出し練習をされたのでした。お伝えしたことをいざという時に実践いただいたことに私はとても感激しました。

結婚式の来賓の祝辞や友人代表のスピーチ、会社の朝礼でのスピーチをする場合、事前に準備をしない人はいないでしょう。しかし、その準備は話の概要を頭でまとめるだけ、または、原稿を書いて文章チェックをするだけにとどまっていることが多いようです。残念ながらそうした準備はあまり効果がありません。本番になって極度に緊張すると、その程度の準備では内容を思い出すことはほぼ無理なのです。

あがらずに話すには、原稿なしですらすら話しができるまで声に出して練習するのが最も効果的です。ほとんどつっかえない、次に何を言うか分からなくなったりしない、というまで何度も声に出して練習するのです。スピーチは頭で暗記するのではなく体に覚えさせるのです。暗記したことは人前に立った時の緊張でど忘れしてしまいます。また、次に言葉が思い出せないとそこで立ち往生してしまいます。声に出すことで、口や耳など体全体にスピーチを覚えさせることができます。そうすると、人前に立って緊張しても何とか自分のペースで話しをすることができるのです。

今コロナ感染拡大により人前で話す機会は少なくなっているかも知れません。しかし、アフターコロナでは今より人前で話す機会は増えることが予想されます。その時に備えて人前であがるという人はとにかく声に出して30回以上、練習してみてください。必ず以前とは違う感覚で話をすることができるはずです。そして、準備の仕方が分からなかったり自信がなかったりする人はぜひベーシックコース2日間集中セミナーオンライン短期集中トレーニングコースをご受講ください!
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